フォーカードとはどんな役？強さや出る確率をわかりやすく解説

ポーカーにはさまざまな役がありますが、その中でも特に強い役・珍しい役がフォーカードです。ぜひ狙いたい役ですが、フォーカードはいったいどれくらいの確率で出現する役なのでしょうか。今回は、フォーカードの強さや出現する確率、2人以上がフォーカードだった場合の決着の付け方などについて解説します。

フォーカードはどんな役？

フォーカードとは、手札に同じ数字のカードが4枚そろった状態の役です。一般的なポーカーの中では3番目に強い役で、ワンペアとスリーカードがそろった状態の「フルハウス」を上回ります。まずは、フォーカードの基本として以下の3点をご紹介しましょう。

なお、フォーカードを成立させたプレイヤーが複数いた場合、どのように決着をつけるのかについても解説します。

カードの組み合わせ

フォーカードとは、名前のとおり同一の数字が4枚そろった役です。たとえばクラブ・ダイヤ・ハート・スペードとすべての図柄で「5」や「A」などが4枚そろったとき、フォーカードが成立します。

フォーカードの強さ

ポーカーには全部で11種類の役がありますが、フォーカードは「ファイブカード」と「ロイヤルストレートフラッシュ」「ストレートフラッシュ」に次ぐ4番目に強い役です。ジョーカーを使わないゲームでは3番目に強く、フォーカードが成立すればほぼ負けることはないでしょう。では、役が強い順にポーカーの役をご紹介します。

【ポーカーの役の強さ】

役の強さ	役の種類
1	ファイブカード
2	ロイヤルストレートフラッシュ
3	ストレートフラッシュ
4	フォーカード
5	フルハウス
6	フラッシュ
7	ストレート
8	スリーカード
9	ツーペア
10	ワンペア
11	ハイカード（ブタ）

ワンペアとスリーカードで構成された「フルハウス」、同じ図柄だけで5枚のカードをそろえた「フラッシュ」よりも強く、珍しい役であることがわかります。

フォーカードが勝てる役

ポーカーでフォーカードが勝てる役は以下の7つです。

フォーカードは最大11種類の役のうち7種類に勝てる役です。狙ってそろえられる役ではありませんが、プリフロップの段階でペアがそろっている場合など、成立のチャンスが来たときにはチャレンジしてみても良いでしょう。

フォーカードよりも強い役

フォーカードよりも強い役は次の3つです。

ファイブカードは、ジョーカーを加えて行うポーカーのみで成立する役です。ロイヤルストレートフラッシュは天文学的な確率でしか成立しない役なので、フォーカードは実質2番目に強い役といっても良いでしょう。フォーカードが出て負けることはほぼありません。

2人以上がフォーカードだった場合は？

フォーカードが成立する確率は低いものの、同じテーブルで他にもフォーカードを成立させるプレイヤーが出現する可能性はあります。この場合、以下のような優先順位で決着をつけることが一般的です。

まずはフォーカード同士の数字を比較します。Aさんが5のフォーカードを、BさんがKのフォーカードを持っている場合はBさんの勝ちです。

また、テキサスホールデムの場合、同じ数字同士でフォーカードが成立する可能性があります。この場合には、残った1枚の数字を比較します。Aさんが5のフォーカードと2、Bさんが5のフォーカードと7を持っていた場合はBさんの勝ちです。

フォーカードの語源・由来

フォーカードの語源はシンプルで、4枚のカードがそろっているためこのように呼ばれます。同じ数字が3枚そろった「スリーカード」も同じ語源です。また、「種類」「性質」といった意味の「Kind（カインド）」という言葉を用いて「フォー・オブ・ア・カインド」と呼ぶこともあります。

フォーカードが出る確率は？

フォーカードが出る確率は、初手とそれ以外とで少々異なります。

フォーカード以外の役の出現率も併せて見ていきましょう。

初手で出る確率

フォーカードが成立する組み合わせの数（624個）と、ポーカーにおけるすべての組み合わせの数を割ると、以下のようになります。

最初に5枚のカードが配られるタイプのポーカーで遊ぶ場合、手札を見ていきなりフォーカードが成立している確率は約0.024％です。なお、ワンランク下の役となる「フルハウス」が初手でそろう確率と比べて、おおよそ5分の1以下の出現率にあたります。

カードを交換して出る確率

最初に配られたカードを交換して、最終的にフォーカードが出る確率は約0.16％です。初手でそろう確率と比べると大きくアップしますが、フォーカードは1,000回プレイしても1～2回しかそろいません。このことから、フォーカードは非常に珍しい役といえます。

フォーカード以外の役の出現率

フォーカード以外の役の出現率もご紹介しましょう。

【ポーカーの役の出現率】

役の種類	初手の出現率	カード交換後の出現率
ロイヤルストレートフラッシュ	0.00015％	0.0032％
ストレートフラッシュ	0.0014％	0.027％
フォーカード	0.024％	0.16％
フルハウス	0.14％	2.6％
フラッシュ	0.19％	3.25％
ストレート	0.39％	7.69％
スリーカード	2.11％	4.83％
ツーペア	4.75％	23.5％
ワンペア	42.25％	43.8％
ハイカード（ブタ）	50.12％	17.41％

その他の役と比較すると、フォーカードがいかに出現しにくい役なのかがわかりますね。また、詳しくは後述しますが、「フォーカードを出す」と目標立てて遊ぶのは非常にリスキーです。なお、交換すると何らかの役が成立するハイカードを除き、すべての役で交換後の出現率の方が高くなります。

フォーカードについての注意点

フォーカードについての注意点を2つご紹介します。

上記の2点を踏まえたうえでポーカーを楽しみましょう。

ほぼ出ることはないと思っておく

繰り返しになりますが、フォーカードが出ることはほぼありません。初手で出る確率は0.024％、カードの交換後に出る確率も0.16％です。理論上は1,000回ポーカーをプレイしても1～2回しか出ない役なので、狙ってフォーカードを成立させるのは不可能と考えた方が良いでしょう。

なお、ジャンボ宝くじを毎回1万円ずつ50年間買い続けた場合に1等が当選する確率は0.1％、1等前後賞が当選する確率は0.2％とされています。これは北海道の上空からランダムに1円玉が落とされたとき、地上にいて頭に当たる確率と同程度とされています。

テキサスホールデムで最初に配られた2枚のハンドがペアだった場合や、最初に5枚配られるルールのポーカーで最初にスリーカードがそろっていたときであれば、フォーカードを狙ってみても良いでしょう。しかし、それでも成立する可能性は低いため、フォーカードを目指してプレイするのはおすすめできません。

かえってチップを稼げない場合もある

運良くフォーカードがそろったときは、どのような方でも強気にプレイしがちです。3枚のカードがそろってリーチがかかった状態でも、すでにスリーカードが成立することは確定しています。そのため、「レイズ」「オールイン」といった強気なアクションに出るプレイヤーが多いでしょう。

この場合、強気なアクションを見た他のプレイヤーは警戒する可能性が高く、「フォールド」や「チェック」などの消極的なアクションに出ます。そうなるとチップを引き出せず、強い役でありながらあまり多くの賞金を稼げません。このようなパラドックスも、ポーカーならではの注意点であり、楽しみのひとつです。

オンラインポーカーでは高配当になる可能性大

上記でご紹介したように、フォーカードなどの強い役をそろえたときは、少々稼ぎにくい傾向にあります。しかし、1人でコンピュータを相手にプレイするタイプのオンラインポーカーの場合は、フォーカードが成立すれば高配当になる可能性大です。

このようなタイプのポーカーは「ビデオポーカー」と呼ばれ、配当は役の強さに応じて決まります。「ペア」「ツーペア」といった弱い役の配当が低い一方で、「フォーカード」「フルハウス」といった強い役の配当は高額です。そのためビデオポーカーで遊ぶ場合、賭け金によってはフォーカードで一攫千金もあり得ます。

まとめ

ポーカーのフォーカードとは、同じ数字が4枚そろった状態の役です。11種類ある役の中では4番目に強く、成立すれば勝つ確率が高くなるでしょう。ただし、出現率は最大でも0.16％程度と、狙って成立させられる役ではありません。

またフォーカードをそろえても、思うようにチップを稼げない場合が多くありますが、オンラインポーカーの「ビデオポーカー」は役の強さに応じて配当が決まるため、フォーカードで一攫千金もあり得ます。手札や状況を冷静に把握し、チャンスが訪れた際には強気のアクションを起こしてみてはいかがでしょうか。