ポーカーの役の中でも特に強く、珍しい役がストレートフラッシュです。ポーカーには10種類以上の役がありますが、全体でも2~3番目に貴重なものであり、めったに見ることができません。本記事では、ストレートフラッシュの強さや出現する確率、そして注意点をわかりやすく解説します。
ストレートフラッシュとはどんな役?
ストレートフラッシュは、ポーカーの役のひとつです。初手でストレートフラッシュを引き当てる確率はわずか約0.0014%という天文学的な数字で、めったに見られるものではありません。そのためポーカーの中では非常に強い役で、ストレートフラッシュが成立すればほぼ勝利は確定といえるでしょう。
カードの組み合わせ
本記事で解説するストレートフラッシュとは、連続した数字のカードがすべて同じ図柄でそろった状態の役です。つまり、ポーカーにおける「ストレート」と「フラッシュ」を同時に達成した状態がストレートフラッシュにあたります。具体的な例を見てみましょう。
上記はストレートフラッシュが成立した例です。3~7のストレートがすべてハートで構成されていますが、フラシュとストレートを兼ねていれば、図柄と数字はどのようなものでも構いません。たとえば「8~K」までの数字がスペードで並んだ場合も、「2~6」までの数字がダイヤで並んだ場合も、ストレートフラッシュとして認められます。
ストレートフラッシュの強さ
ストレートフラッシュは、一般的なポーカーの中では2番目に強い役であり、ジョーカーを含むルールを用いる場合も全体で3番目に強い役です。ポーカーの役を強い順にまとめると、次のようになります。
【ポーカーの役の強さ】
役の強さ | 役の種類 |
---|---|
1 | ファイブカード(ファイブオブアカインド) |
2 | ロイヤルストレートフラッシュ |
3 | ストレートフラッシュ |
4 | フォーカード(フォーオブアカインド) |
5 | フルハウス |
6 | フラッシュ |
7 | ストレート |
8 | スリーカード(スリーオブアカインド) |
9 | ツーペア |
10 | ワンペア |
11 | ハイカード(ブタ) |
このように、ストレートフラッシュを成立させればおおよそ勝てることがわかります。
ストレートフラッシュが勝てる役
ストレートフラッシュが勝てる役を、あらためて見てみましょう。
- フォーカード(フォーオブアカインド)
- フルハウス
- フラッシュ
- ストレート
- スリーカード(スリーオブアカインド)
- ツーペア
- ワンペア
- ハイカード(ブタ)
実際に何度かポーカーをプレイしてみるとわかりますが、「ツーペア」や「スリーカード」といった比較的弱い役も、そう簡単にそろうものではありません。珍しい「ストレート」や「フラッシュ」、「フルハウス」といった役もストレートフラッシュにはおよばないため、心理戦で上回れば多額の配当を獲得できるでしょう。
ストレートフラッシュよりも強い役
ストレートフラッシュよりも強い役は、以下の2つしかありません。
- ファイブカード(ファイブオブアカインド)
- ロイヤルストレートフラッシュ
ファイブカードはジョーカーを含めなければ成り立たない役なので、一般的なテキサスホールデムなどのポーカーには存在しません。つまり、ストレートフラッシュは実質的にロイヤルストレートフラッシュに次いで2番目に強い役といえます。ロイヤルストレートフラッシュとの違いについては、この後の項目で詳しく解説します。
2人以上がストレートフラッシュだった場合は?
同じゲームで2人以上のプレイヤーがストレートフラッシュを出した場合は、原則として引き分けになります。しかし、ストレートフラッシュが出る確率は非常に低く、ストレートフラッシュ同士で競う可能性はほとんどありませんが、ルールによってはどちらか一方の勝利になるケースもあります。
たとえば「3~7」と「5~9」のストレートフラッシュが成り立った場合、より数字が強い「5~9」のストレートフラッシュを持っているプレイヤーの勝利です。このように、「数字の強さ」によって決着がつくことを覚えておきましょう。
ロイヤルストレートフラッシュとの違い
ストレートフラッシュよりも強い役にロイヤルストレートフラッシュがありますが、これはどのような役で、どんな違いがあるのでしょうか。実際に、ロイヤルストレートフラッシュの例を見てみましょう。
ロイヤルストレートフラッシュは、同じ図柄で続き番号のカードを並べている点ではストレートフラッシュと変わりありませんが、「数字の大きさ」が違っています。ロイヤルストレートフラッシュは、10~Aまでのもっとも強い数字が並ばなければ成立しません。
そのため、この2つの役は組み合わせの総数が大幅に異なります。確率に関しては後ほど解説しますが、ロイヤルストレートフラッシュの方がより珍しい役なので、その強さにも差が生まれるのです。
ストレートフラッシュが出る確率は?
ストレートフラッシュが出る確率は、初手かそれ以外かで大きく異なりますので、本項目で詳しく見ていきましょう。
初手で出る確率
先述したしたように、ストレートフラッシュが初手で出る確率は0.0014%です。珍しい確率を見ていくと、「雷に当たって死ぬ確率」は0.0011%とされていますから、それよりはほんの少しだけ高い確率といえます。なお、「80年間ジャンボ宝くじを買い続けた場合に1等を当てる確率」は約0.008%とのことです。
カードを交換して出る確率
カードを交換して、最終的にストレートフラッシュが出る確率は0.027%です。初手の確率と比べれば大幅に確率がアップしますが、それでも奇跡的な確率といえるでしょう。たとえば、「野球場でホームランボールをキャッチする確率」は0,026%とのことで、めったに起こるものではないことは明らかです。
ストレートフラッシュ以外の役の出現率
では、ストレートフラッシュ以外の役の出現率も確認しておきましょう。
【ポーカーの役の出現率】
役の種類 | 出現率 |
---|---|
ファイブカード(ファイブオブアカインド) | 0.00022% |
ロイヤルストレートフラッシュ | 0.00015% |
フォーカード(フォーオブアカインド) | 0.024% |
フルハウス | 0.14% |
フラッシュ | 0.19% |
ストレート | 0.39% |
スリーカード(スリーオブアカインド) | 2.11% |
ツーペア | 4.75% |
ワンペア | 42.25% |
ハイカード(ブタ) | 50.12% |
ストレートフラッシュも極めて珍しい役ですが、ロイヤルストレートフラッシュの確率の低さはずば抜けています。博打のような感覚でプレイするのは好ましくないので、堅実にワンペアやツーペアなどの約を狙うのも有効です。
ストレートフラッシュについての注意点
ストレートフラッシュに関する注意点は、主に以下の2つとされています。
どうすれば欠点をカバーできるのかという点も交えて解説しますので、大きな損をしないためにも以下の内容をチェックしてみてください。
出る確率はかなり低い
ストレートフラッシュの出現率は初手で0.0014%、カードを交換しても0.027%と非常に低い確率です。ポーカーを1万回プレイして2~3回出るか出ないかの確率ですから、これを狙って引き当てるのは至難の業です。
ポーカーで良い成績を収めたいならば、ストレートフラッシュのように珍しい役を積極的に狙うべきではありません。ハンドを見ながら普通のストレートやフラッシュに狙いを切り替えたり、ホールデムならフォールドで逃げたりしながら安全なプレイを優先すべきでしょう。
かえってチップを稼げない場合もある
ストレートフラッシュの成立が近づいている場合、つい力が入って「コール」「レイズ」「オールイン」などの強気なアクションを取ってしまうものです。するとほかのプレイヤーは警戒し、フォールドを多用して様子を見るようになるため、思うようにチップが貯まりません。
ホールデムのようなポーカーの場合、自信のあるハンドほど稼ぎにくくなる傾向にあります。思いがけずストレートフラッシュが成立しそうなときは、あえて弱気なアクションを取る「スロープレイ」などの心理戦を仕掛けましょう。ライバルをうまく誘い出せば、高額なチップを稼ぐチャンスが広がります。
オンラインポーカーでは高配当になる可能性大
先述したように、ホールデムをはじめとする対人戦のポーカーの場合、ストレートフラッシュでもチップを稼げない可能性があります。しかし、オンラインポーカーでストレートフラッシュを出せば高配当になる可能性は高いといえます。特にビデオポーカーの場合、出現した役の強さによって配当金が変わるため、ストレートフラッシュならジャックポット級の大当たりになる可能性が高いので、状況を見ながら狙ってみるのもひとつの手です。
まとめ
ストレートフラッシュとは、成立するのが奇跡といえるほど珍しいポーカーの役です。初手で出現する確率は約0.0014%であり、狙って出せるものではありません。
しかし、ポーカーにおけるすべての役の中で2~3番目に強いため、成立すればほぼ確実に勝利できます。また、オンラインポーカーではジャックポット級の高配当になる可能性が高いので、冷静に局面を見て次のアクションを決めていきましょう。